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カエル 笑っていたね 雨が降ると 全身を濡らして 道に出てきて クルマに轢かれた スズメ 笑っていたね 朝になると 電線にキレイに並んで もう誰も思い出さない姿と形 メダカ 笑っていたね 川を覗くと どこもアスファルトに囲まれて 川はどんよりした色と臭い…
遠いどこかに 私の家がある 霧にかすんだ空き地には ベンチがひとつだけ待っている 巨きな月を観ながら ぼんやりと魂を飛ばす 大洋を優雅に泳ぐウミガメのように くり返す毎日、毎日、毎日 ここに私がいてもいいスペースがあるだろうか 傍観、傍観 まっ蒼な…
烏が一羽 飛んでゆく 風をぬいながら 巧みに空を渡ってゆく 人は縁起が悪いとか 勝手に遠ざける 黒の美 真っ青な秋晴れに 黒いつばさは美しくはばたいてゆく こんな こんなに おまえは綺麗なのにね 風の噂もおかまいなし 烏は悠々として 空を舞う 1987.10.23…
そのひとの眼は 暗く深い色をしていた いつも見るものの奥を見ていた いつも誰かを求め いつも誰かを想いながら この世に求めるものは存在し得ず ひとりにしておいてくださいと その眼を隠しながら シャツの袖を握りしめたひと 季節はもう さみしすぎた 1987…
谷川俊太郎 「あなたに」 九月 人生ハ美シカツタンダツケ ドウダツタツケ ボクハモウ忘レチヤツタンダ 人生ハ生キナキヤイケナインダツケ ドウダツタツケ ボウハモウ忘レチヤツタンダ 河ノソバデボクハ捨テタンダ イロンナモノヲ 足ノトレタ犬ノ玩具ヤ 白イ…
谷川俊太郎 私が歌う理由 空に小鳥がいなくなった日 森にけものがいなくなった日 森はひっそり息をこらした 森にけものがいなくなった日 ヒトは道路をつくりつづけた 海に魚がいなくなった日 海はうつろにうねりうめいた 海に魚がいなくなった日 ヒトは港を…
恋のはじめのおとないは かの青春に来りけり おなじき第二神来は 蒼き上着にありにけり その第三は諸人の 栄誉のなかに来りけり いまおおその四愛憐は 何たるぼろの中に来しぞも 『文語詩篇 未定稿』より
葉書を書くよ 葉書には元気ですなどと書いてあるが 正確に言うとちょっと違うんだな 元気じゃないと書くのも不正確で 真相はつまりその中間 言いかえれば普通なんだがそれが曲者さ 普通ってのは真綿みたいな絶望の大量と 鉛みたいな希望の微量とが釣合ってる…
「春と修羅・序」 宮澤賢治/著 わたくしといふ現象は 假定された有機交流電燈の ひとつの青い照明です (あらゆる透明な幽霊の複合体) 風景やみんなといっしょに せはしくせはしく明滅しながら いかにもたしかにともりつづける 因果交流電燈の ひとつの青…
長い夢を見ていた まるでホンモノのようだった そこでは みんな喋るコトバが違うから まるでボッシュのようだね まるでボッシュのようだね それで わたしは しづかに 笑っていることにした 長く 長く 怖れるな 怖れるな わたしは まるで何十年も おなじこと…
[あいうえお順] あいうえおのうた 愛しています 蒼い魚 青緑色の橋の欄干 赤い屋根 明日が晴れなら あなたの腕のなかはこんなにいい気持ち あなたはわたしに何も望まない あの子 あめ 雨のにおいが好きだ 嵐のなかのベビー アレサ・フランクリンを聴きながら…
[a to z順] big blue Dawn End of Road Energy ESCAPE essence FULL MOON good night GOOD OLD TIME BLUE happy monkeys hole information inspiring I was following her steps last days life Marriage mix, mix N.G.Hの到来・1 N.G.Hの到来・…
笑い声 ラングストン・ヒューズ 外は陰気な世界 冷たい冬の風 そういう時に道にそって 放浪の詩人は さまよわねばならない しかしここには 平和があり 笑いがあり なつかしい 恋の思い出話がある―――― 2人の人が 家庭を築いているところには
いつまでも地面にへばりつくな ゲーテ いつまでも地面にへばりつくな さあ 思いきって あらたに踏み出せ あかるい力が 頭に 腕に みなぎれば どこだって きみの家になる よろこんで太陽を仰ぐところ そこに 決して憂いなどない ぼくらは 世界に散っていこう …
散った桜の花びらのあまい香りが通りをただよっていた テレビを見ないから、ニュースも見てない なのでわたしの周りはいたって平和そのもの 毎日、どんどんニュートラルな自分に戻っていく わたしというニンゲンは、道路端に生えているタンポポくらい平凡で…
レストランで煙草をふかす中年女じゃなく 不快な音と臭気を出す老男じゃなく ジーンズをはいたニキビ顔の少年じゃなく 夢中になって遊んでいるこどもを 私に見せてください 私を振り返るあの無心な目! 道路と土を混ぜたような服を着た老女や 半ダース1パッ…
禿げたおやまは さながら猪豚の背中 猛々しとした肉づきで寝そべっていやがる ツンツンと生えた毛は 先へいってむさむさと天にのびる そうやって瓦屋根からも 唸る河からも 校舎からだって 魂は絶え間なく 蒸発してゆくんだ 15cm の雪に包まれて宿は 全能な…
冬山は夜 行動する 町燈灯に用心しながら アルプスは世界へ出かけ 富士は日本海へもぐり貝を当てる 日本海溝は深々として プランクトンの渦巻く世界 黒よりも黒い暗黒のなかで 海底を歩くけれども (いつ喰われてしまうだろうか) (もうすぐ喰われてしまう…
きみが笑ったので わたしも笑った わたしが笑ったので きみも笑った わたしが泣いてしまったら きみも泣くだろう わたしが毒づいたら きみも毒を吐き返すだろう この世界はあるがまま在るだけで その見え方はただ自身を映しているだけ もし今、世界を憂いて…
頬に染み込む やわらかい朝の光 クリームに溶けてゆく 2、3の約束 空気はまだ どんな音にも汚されずに ただ 鳥がしゃべる声と 雨の落ちる音だけがつづいてる そのときわたしは 怒ってもよかったけれども いつものように きっかけを忘れて黙りこんだ 途方に…
少女は5才のとき 人形を与えられ グラウンドを白馬のように 駆け回ることをあきらめた 肉体はふくらみ 血は流れ 精神は体の中に閉じ込められ 彼女は全然満足じゃなかった 少女は18のとき ファッション雑誌を真似て着飾った 彼女の行くところ 男たちのぶしつ…
どこかの裏通りでjazzが流れ 真っ赤なヒップがスイングしている 永遠に続きそうな週末を バカ騒ぎしている 安いバーでジョーがまた カードでひどくすっている Dandy Dennieは白い船に乗って マストを高く引き上げ プライドとは何かを説いている それは鼻の高…
わたしがいつまでも 大切に抱えていたものは イヴの晩 マッチ売りの少女が 凍える街角で見たのと同じ 暖かな幻 わたしがいつまでも つかめないでいるものは 宙を漂う過去からの 幾千億ものメッセージ あなたは今年の夏休みの計画を なんども繰り返し 話して…
女は幸せを待っている 女は運命を待っている 女は好運を待っている 女は男を待っている 全てをもつ男をつかまえて 彼がもつ富も特権も すべて彼女の手に入るように 揺籠の中でなにももたない両手を 空中に振りまわす赤児のように 辛抱強く いつまでも いつま…
まま、ままならない コロが僕のいうこときいてくれない ”それはあなたが かれのシッポをかんだから さあさ おねんねネ” まま、ままならない 健クンが僕のいうこときいてくれない ”それはあなたが 彼のミニカーとったから さあさ おねんねネ” まま、ままなら…
ひとはみな自分のスペースをもっている 自分のリズムをもっている 自分のバランスをもっている ひとり輪を描いて 舞っている 乾いた喉をうるおせば ポケットの中身はカラッポ なにもない なにもない ブルースが肩をわしづかみ ブルースが腹の奥底から産まれ…
今は空っぽとなった私の体に あの人のくちびるが帰ってくるまで ひとのくちびるはなぜ互いに もとめあおうとするのだろう 心の救いを欲しながら 狂おしくも 私は考えつづける パンツひとつで踊ろう パンツひとつで踊ろう 今夜 二人で 過去作 今日はスカパラ…
郷愁をおびたオレンジ色に 包まれた土曜の夜の迷路に 入ってゆく ホラ、jazz のルーズな スイングに合わせて ダンスホールの隅では film がカラカラ回っている たった2人の間にもちゃんと 小宇宙がなりたっている 柔らかい扉がゆっくり開くとき 土曜の夜が …
The dawn is breaking The dawn is breaking, dear The morning comes The morning comes Wake up Wake up and then Why don't you comfort me? I'm in pain I'm in pain, so Why don't you wake up and comfort me? I like night I like night when everyon…
ムスタールは煙草のけむりがすすむ方向へ 歩いていった 水の止まった噴水をすぎて あくる日彼は子猫のあとを 追っていった 子供のいない公園を通って そしてまたあくる日は雪で覆われた 足跡をたどっていった 夜通し歩いてとうとうひとつの足跡も 見つけるこ…